研究プロジェクトについて

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FWF(オーストリア学術基金)研究プロジェクト(P16503-G06)

「錦絵の風刺画1842−1905」

プロジェクト発足日

2004年3月15日

研究の主旨

このプロジェクトの目的は、1842年から1905年までに制作された錦絵の諷刺画・戯画、約千五百枚を国際的規模で収集し、その研究成果を三ヶ国(日本語、英語、ドイツ語)にデーターベース化したものを、インターネットを通じ学術研究資料として一般に提供することにある。
天保13年(1842)6月、天保改革の奢侈禁止令の一環として、錦絵の美人画や役者絵が発禁となり、錦絵の売値は一枚十六文以下に規制された。売り上げを確保するため版元と絵師は、「笑い」「情報」「政治批判」等をその新しいテーマとして、戯画・諷刺錦絵を出版し庶民の人気を得た。この一連の錦絵は、幕末動乱期には開国問題、幕政批判、戊辰戦争、維新後は文明開化と新政府の有様などをその諷刺と笑いの題材として、民衆の大きな支持を保ち続けた。
これらの戯画や諷刺錦絵は、この種の図によく見られる難読な詞書や、絵そのものの難解さ、また従来の芸術的価値基準などといった諸々の点からも研究対象として注目される事が少なく、浮世絵の他の分野に比較してその研究が遅れがちであった。しかしヨーロッパでの「鯰絵」の再発見が契機となって、約二十数年以前から国内でも、徐々に戯画・諷刺錦絵に対する関心が高まり、テーマ別(鯰絵、流行神絵、麻疹絵・戊辰戦争絵、拳の絵など)や絵師別(国芳、暁斎、清親など)、また各関係機関での所蔵作品別の研究が進んできている。

設立母体

ウィーン大学東アジア研究所内日本学部

代表者

ウィーン大学教授、東アジア研究所所長
セップ・リンハルト(O. Univ. Prof. Dr. Sepp Linhart)

研究員

ブランドル紀子
ノラ・ゲセルマン
マリア・ヘップナー

研究協力者

スサンネ・フォルマネク
湯浅淑子
高橋則子
清水 勲